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新テニミュ初日配信 『新テニ』に対する解釈がド一致すぎた話

テニミュ初日配信買っちゃいました。大阪と凱旋とでチケットは取ってるんですが、何せこのご時世なのでいつ公演中止になるかも分からないと思い、見られるうちに見ておけの精神で買っちゃいました。

まだアーカイブ期間残ってるので時間さえあればリピートし続けているほどには既に新テニミュ沼にハマってます。もはや作業用BGMと化してます。少なくとも東京楽が終わるまではTwitterで新テニミュのネタバレ感想を書かないようにしようと思っているのでこっちに思いっきり書き殴ります。

さて、まずは表題の通り、『新テニ』に対する解釈が一致してたあたりの話から。テニミュのいいところって原作の構造や概念を楽曲だったり、舞台上の視覚的な要素で分かりやすくしてくれるところにあると思っていて、その点で今回の公演は『テニプリ』よりもさらに構造が複雑な(群像劇だから結構話飛んだり戻ったりするしね!)『新テニ』の物語を見事に分かりやすくまとめてくれたなと。

『俺こそが絶対テニスの王子様

なにはともあれまずこれ。M3、招集された中学生チームが歌う曲のなかにある歌詞なのですが、この時点でもう「私が求めていた新テニの概念そのものだ」とバイブスぶち上がりました。『新テニスの王子様』は絶対的な主人公である越前リョーマという王子様が敵たちを倒していく『テニスの王子様』とは異なり、世界に挑む中学生たちを中心とした群像劇。前作で敵だった他校のキャラクターたちも今度は各々が主人公。その構造を「俺こそが絶対テニスの王子様」という歌詞で表現してくれただけでもう100点みたいなところある。

この曲、おそらく『あいつこそがテニスの王子様』のオマージュなんですよね。越前がその曲のメロディラインを歌うので。でも旧作では「お前こそプリンス」「This is the prince of tennis」と歌っていた人たちが、今度は「俺こそがテニスの王子様」と言い切っている。私が個人的に『新テニ』の物語がめちゃくちゃ好きなので、この制作陣に『新テニ』を任せて大丈夫だと思ったし、今後の名場面をミュで見るのも楽しみになりました。

 

中学生、高校生、コーチという構図

テニミュ特有の「テニミュ文脈」って色々あると思うんですけど、その一つとしてテニスの強さ=歌唱力や演技力みたいなところあるじゃないですか。それを考えると、中学生に新人、高校生にある程度のキャリアがある若手、コーチにベテランを置くというキャスティングは大正解だなと。中学生役の子達、みんな初演だとは思えないくらいの出来でびっくりしたけど、それでもやっぱり技術力も場数もちがう高校生、コーチたちと一緒の舞台に立つとぴよぴよのヒヨコちゃんにしか見えなくて可愛くて……笑

私が『新テニ』が好きな理由の一つがそこで、今までは中学生だけの世界で頂点に立ってた子達、特に部長を中心とした中3の子達が高校生がいることにより可愛い年下に見えるところが好きなんですね。それを舞台における経験値の差で「テニミュ文脈」として表現してくれてありがたかった。

フィナーレ、三重唱の歌い終わりで中学生たちが後ろに立ってそびえている高校生・コーチたちの方へ向かって真っすぐ歩いていく図で緞帳が降りていくのが、全員のキメポーズで終わりがちなテニミュから考えると新鮮だったのですが、これも新しい強者だらけの世界に向かって立ち向かう中学生の図をしっかりと視覚的に表現してくれてました。たまらんエモさだな。

 

それにしても、岸さんがあまりにも強いベテランなのはともかくとして、高校生にもコーチにも場数を踏んでいらっしゃる先輩がたくさんいる現場なので、ここで初舞台を経験できるキャストは幸せだろうなぁ。逆に、ベテランの先輩たちも真っ直ぐな新人キャストの進歩に刺激されるのかもしれない。それこそ、中学生が高校生と言う壁に立ち向かい、高校生は驚くべき進化を遂げる中学生から刺激を受ける『新テニ』の構図そのものなのかも。

 

楽曲所感

 

楽曲、大分テニミュとテイストが違うと思ったら作曲担当も変わってたんですね。調べてみたら、ジャニーズに楽曲提供をされている方で、元々ジャズピアニストだそうで。どうりでキーボードの音が多いと思った……!一曲目からものすごくスタイリッシュで「テニ……ミュ……?」と最初宇宙猫になりましたが、純粋にどの曲もかっこよくて聞いてて楽しいし、一気に現代的になったなぁと。平成の特撮を感じさせるヒロイックなテニミュの曲が好きだと物足りないかもしれないけれど。

あと重唱が多かった。ざっと思い返しただけでもコーチ曲、徳川vs越前、入江vs跡部、フィナーレあたりではポリフォニーしてたはず。それがきちんと成り立っているのは、今回中学生キャスト含めて全体的に歌唱力の水準があがっている故というか。 

中学生チーム、従来のテニミュで青学が歌っていたような明るくてキラキラした楽曲が多かったのですが、そのお陰で今までは敵だった他校の子達がキラキラ楽曲で歌って踊ってるのが見られて楽しかった。テニミュ立海は持ち歌の9割が短調だけど、新テニミュの赤也は長調のきらびやかな曲を歌って踊ってる。これはキラキラ楽曲で歌って踊る新テニ幸村精市を期待していいってことですよね……!!プレW杯ドイツ戦がミュージカルになる日を楽しみにしてます。

個別に気に入った楽曲は徳川vs越前の曲、俺たちが絶対テニスの王子様跡部王国建国記念曲、高校生による年上を敬えの歌、テニスの子あたり。徳川vs越前は初めて会う強敵との対決の緊張感、被せるように続く二人のソロでの煽り合いがいいですね。年上敬えソングは中毒性がありすぎる。

あとあれ好きです、ごめんなオサムちゃんの歌(笑)「約束を重ねて秘密を束ねて 人は人と繋がっていく」って新テニの物語を体現してくれてる素敵な歌詞なのに、あの状況でまじめにバラ―ド歌うのはシュールな笑いを誘いすぎててずるい、笑っちゃう。

 

最後にキャスト所感

大阪と凱旋は見に行くので、その時には今とまた変わってるだろうから今の印象を簡単に残しておく。

越前はとにかくかわいい!!!純粋でまっすぐなリョーマくんでした。アメリカの街中を元気にかけまわってそう(?)まだ本人の素が大いに出てると思うので、これからどんなかっこいいリョーマになってくれるのか期待大。

 

続投組は安定も安定。ルーキーズのシーンが多い中、らいまくんは越前を引っ張ってくれてた印象。

中学生で印象に残ったのは歌唱力では手塚と跡部、それから予想外によかったのが白石。いろいろ良くない噂があったので心配してたんですが、「等身大の中学生の白石」を見せてくれたなぁと。この白石でギリシャ~スイス戦の悩める白石を見てみたくなった。

高校生はどの子も安定。特に印象的だったのは入江さん。相葉さんとWキャストって大変な立場だと思うんですけど、歌良し、演技よし、かつ彼にしかできない入江さんを初日から見せつけてくれました。「バレちゃったかなぁ?」の言い方も表情も良くて、これで入江さんに落ちる方は多いのではないでしょうか。首を傾げる仕草が可愛らしくて怖い。あと動きがいい!スマッシュを打つときの飛び方が身軽で滞空時間が長い。公演前は「ばっちとWキャストなんて泰江くんは大変だなぁ……」と思ってたのですが、今はむしろ「泰江くんとWキャストなんてばっちは大変だなぁ……」と思ってしまうほど。

高校生はどの人も歌なりダンスなり、着実に積み重ねた自分の武器を何かしら持ってる状態で立ってるので安心感が強いです。一個言うとしたら……徳川さん……歌がんばって……テ↑!!!!ニスの王子様が気になるから……多分高音のとき力入っちゃうタイプなんだろうけど……。

コーチはもう安定の安定。岸さんの歌は帝劇だし、黒部と斎藤は原作からそのまま引っ張りだしてきたんじゃないの?って思っちゃう再現度の高さ。特に斎藤コーチの「はい、斎藤でーす」は本物でした。

 

あ、でも気になるところもあったよ

色々褒めたけど、これはうーん?な部分もあったのでいくつか。

・歌詞の語尾→徳川さんや跡部の歌詞の語尾がキャラと合ってない部分がいくつかあったので

・アンコないの寂しい→無くてもいいんですけど、完全に私情

・真田キャストつけても良くね!?→あれだけ登場するなら真田役付けても良かったのでは……?続編あるならどうせすぐ出てくるし。あと真田の喋り方も若干……違うような?

 

次見るのは年明けの大阪公演です。無事に見られますように!!!!