2022年上半期観劇記録
飽き性が災いしてなんと1年ぶりの更新になってしまいました。
2022年ももう半分が過ぎたところで、取り急ぎ上半期に見た舞台について一言ずつ書きたく久しぶりに記事を書いてます。
本当はそれぞれの舞台について語りたいことが沢山あるんですが、それはまた今度ということで、とりあえず見たもの記録だけは残しておきたいなと!
というのも私、去年はほぼ半年レミゼしか見てなかったのですが今年はかなり色々なジャンルを見てしまっているので……記憶が新鮮なうちに書いておかないと忘れちゃうからね!記憶は記録に残しておかないと勿体ないし……!
見たものリスト
という訳で簡単に見たものリストがこちらです。
1月~2月 ミュージカル『新テニスの王子様』 The Second Stage
3月 ミュージカル『メリー・ポピンズ』
3月 ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール 籠の中の道化たち』
3月 舞台『東京リベンジャーズ 血のハロウィン編』
5月 舞台『魔法使いの約束』第3章 (配信のみ)
5月 ミュージカル『四月は君の嘘』
6月 ミュージカル『CROSS ROAD ~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』
大分節操ないな……。
元々こんなにあれこれと見るつもりは無かったんですけどね、気が付いたらこんなことに。
ではここからは一つずつ簡単に感想を残していこうと思います。
1月~2月 ミュージカル『新テニスの王子様』 The Second Stage
つい先日円盤が届いたのでちょこちょこ見ながら既に懐かしくなってます。
これについては多分そのうち別記事で沢山感想を書くことになるかと思うので簡潔に。
一言にまとめると、「寿司とステーキとオムライスを出された後にホールケーキをぶちこまれるみたいな作品」
密度が、密度が高い……!
一つの舞台作品としての構成といった点での芸術点では1st stageに軍配が上がるのですが、常に最高速度で動いているジェットコースター!といった感じでなんかずっと楽しい。忙しい。そんな舞台でした。
あと兼松さんの音楽が天才。1st stageでも過去テニミュのオマージュをさりげなく入れていたけれど、今回は『新テニミュ』内でのオマージュのオンパレードで音楽を聴いてるだけで楽しくなっちゃうんですよね。兼松さんの曲のいいところはインストだけを聴いていても発見できる要素が多い楽しさだな、と思うのでテニモの800円会員を抜けられないんですよ……。
推しについての感想は、相葉さんが楽しそうで何よりですの一言に尽きます(医務室)
3月 ミュージカル『メリー・ポピンズ』
これも本当に楽しかったなぁ。
実は元々見に行く予定ではなかったのですが、ラカージュを見に行くつもりだった日が中止になってしまったので、返金で浮く分で別の舞台を見に行くか……となって急遽チケットを買ったんですよ。
(でもその後別日にラカージュのチケットを買った。浮く分とは……?)
結果、見に行って本当に良かった!と思える舞台でした。
上半期見た舞台の中で個人的おすすめランキングをつけるとすると1位2位に来る。
まず「魔法」を舞台上で演出することに対する気概がすごいし、ここまで舞台上で「魔法」を実現させることができるんだ!という感動が一番ありました。バードのダンスとかどうなってるの!?
急遽買ったU-25チケットなので2階席だったんですが、ラストシーンでメリーが客席上を飛んでくれるのも嬉しくて。あの時間魔法の世界に浸れたことが何より楽しかったな。
あとは、映画版と展開が違う部分がかなり好きだったなと。
舞台を見た後に映画版を見たんですが、私はジョージがクビになるあたりの展開は舞台の方が好きでした。舞台版の方だとジョージの自分の本心に従った選択が報われるという結末が良くて泣いてしまって……。
3月 ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール 籠の中の道化たち』
こちらはあきよしミッシェルが見たくて見に行ったもの。
楽しかった。楽しかったんだけど個人的に内容はあまり刺さらなかったかも……。
というのも、多分席の問題か音響の問題か何かだと思うんですが、セリフが聞こえなくて内容を追えなかった部分が結構あって、何言ってるか聞くのが精一杯になってしまい……同じ劇場でも君嘘の時は気にならなかったから席の位置の問題もあるんだろうな……。
あきよしは本当によかった!あの子に「パパ♡」って言われたらわがまま聞きたくなっちゃうよね……。かわいいね……。
3月 舞台『東京リベンジャーズ 血のハロウィン編』
こちらは東リベオタクの知り合いと一緒に見に行きました。
キャスト発表やらなんやらが諸々遅くて、だ、大丈夫か……?とわりかし不安になりつつ見に行ったんですが、楽しかったし良かったです!ポニーテール場地さん、めちゃめちゃ美人でかっこよかったな……。
ただ贅沢言うと、「原作の舞台化」という意味ではすごく綺麗にまとまっていたんだけど綺麗にまとまりすぎというか、原作・アニメそのままに寄せすぎているきらいはあったかな……という感じ。
例えば場地さんと千冬の出会いからの回想のシーン、血ハロ終結後~集会までの間に挟み込むのは原作通りの流れではあるけれど、あれって後から前の話を読み返せる媒体だから成り立つ順番であって、一本道で展開される舞台においては終結~集会の流れを遮る形にしないほうがいいんじゃないかな……とは思ったり。
でもそれも「強いて言うなら」の感想であって、原作の再現度は高いしキャラクターの具現化という意味では良かったですね。
5月 舞台『魔法使いの約束』第3章 (配信のみ)
こんなつもりじゃなかった。私はまほやくにハマるつもりはなかった。
アプリ自体は去年から入れてたんですよ。第1部も途中までは読んでた。
でもなんか気づいたら今年の5月に一気にハマってましたね。何がきっかけだったのか分からん……分かるのはその時期にテニスオタクの賢者たちから「あなたは絶対ファウストにハマるので」と言われつつ気づいたらファウスト先生のグッズを貰っていたことだけ……。
で、気づいたらこれですよ。そこまで推されたら私は絶対ファウスト先生にハマらないからな!?と意気込んで第1部を読み切り、最初にクロエちゃんに靡き、1.5部と2周年を読み終える頃にはホーム画面にファウスト・ラウィーニアがいた。
そしてヒースクリフと結婚したい私は気づくとジュンブラに課金していた。
……舞台の話をしましょう。
舞台自体は現地に見に行ってなくて(ハマったのが3章公演中だったので……)配信でのみ視聴です。
音楽が良いですよね。2.5次元の特徴の一つに一つの舞台作品に収めずに何作品かに渡って続編が作れるところがあると思うんですけど、まほステは第1部を3章で完結させることが最初から決まっているからこそ一つの章を一つの楽章として全体で大きな一つの楽曲のようにすることができるというか、3部作内でのリプライズが上手。
あとメインテーマ曲いいよね、耳に残るし「この作品のテーマ曲」という感じで。
……祝祭、チケット頑張るか…………。
5月 ミュージカル『四月は君の嘘』
2022年上半期私がおすすめしたい舞台第一位
今ならアーカイブ配信が買えます。買ってくれ。見てくれ。
元々この原作が好きでして、高校生の時にアニメリアルタイムでハマってたんですよね。それが大学生になった時にミュージカル化が決まって喜び、しかも公生役の一人にハイステでお世話になった木村達成さんがいるじゃないですか……!
と、多大なる期待をしていたところ、コロナで全中止になった2020年。
再演が決まった時の喜びといったらもう感無量で。
そんなこんなでやっと見ることができた『君嘘』。
これも後で長々と感想を書きたいので簡単にしか書かないけど、まず内容としてはかな~りがっっつりと削られてます。そりゃそうだ、10巻分を3時間ほどにまとめなきゃいけないもんな……!
その上で、何を見せたいのかがはっきりしているし、見せたいもののために削る箇所と原作に無いけど足す箇所に意図を持って作っている。
原作ファンとしてはこのシーン見たかった!な点はたくさんあるんですが、それはそれとして一つの作品としての切り取り方が良い。
そして何より音楽が最高。ありがとうワイルドホーン。
クラシック音楽とポップスの融合が美しいのと、リプライズが良い。あと同じ主題をアレンジして別の曲として使っている箇所が多くてそれを探すのも楽しいので、配信を何回も見返しちゃうんですよね。リプライズについては「まるで映画」の使い方が良すぎて、ここのシーンでこんなに泣くと思わなかった!な箇所で泣いちゃったんですが詳しい話はまた今度ちゃんと書きます、書きます……約束します……。
あとキャスティングが良い。そりゃ生田絵梨花ちゃんに「私に興味ないの?」って歌われて興味ないです!って言える人はおらん(主語がデカい)し、唯月ふうかちゃんに片想いをする女の子を当てるのはぴったりに決まってるじゃないですか……!
主役組4人はそれぞれタイプが違い各々の強みや魅力が活かされるし、アンサンブルもほとんど高校生役orコンテスタントになるので若い人の比率が非常に高く、これは数年ごとに再演して若手俳優たちが活躍できる場として続いていってくれると嬉しいな……というのが私のちょっとした願望だったりする。
6月 ミュージカル『CROSS ROAD ~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』
こんなに「推しにこういうのやってほしい~!」を堪能していいんですか!?な舞台
これも後で長々と感想を書くことになるかと思うので簡単に。
推しがバッチバチに踊るし、マントみたいな外套をばさばさ振り回してくれるし、悪魔と契約した時にポニーテールをほどいて長髪になるとかいうそんなんオタクみんな好きやろ!?みたいなことしてくれるし、なんかお酒にべろべろに酔って執事に甘えるシーンもやってくれる。た、楽しい。
内容のツッコミどころは沢山あるんですが、それはそれとして「オタクが推しにやってほしいやつ」をあれやこれやとやってくれるので、なんというか、妙に中毒性ありますよね……。
推しの話をすると、私は目がキマってるときの相葉さんがすっごくすっごく好きなので、契約後パガニーニが才能への渇望を抑えきれなくて目がギラギラになっている変化がとても好きだなと。色々語りたいけどここに関してはあまりにも長くなりそうなのでまた今度ちゃんと書きます。
以上、上半期観劇記録でした。
レ・ミゼラブル2021 帝劇公演(6/19.20ソワレ)見て来ました
なんと、気が付いたら見に行ってから記事書くまでに1か月経っちゃってる。
表題の通り、レミゼ初参戦してきました。私が相葉さんを推し始めたのが19年TdVだったので、ようやくレミゼを、相葉アンジョを見られたぞ……!の気持ちです。感無量です。
というわ私の、今回はレミゼの感想を。相葉アンジョの感想を沢山書きたいところですが、初めてのレミゼということで何よりもまず『レミゼ』の持つ作品としてのパワーにしっかりとハマってしまい、一日に何度も12年映画版の曲をAmazonミュージックで聴き続けたり、原作を読んでみたり、関連書籍を読んでみたり、他のメディアミックスにも手を出そうとしてみたり……といった状況ですので、レミゼ全体への感想が主になるかと。
レミゼ初見の全体感想
2日間見てみて、率直に思ったことをあれこれ。
ちなみに私の観劇時点のレミゼの知識は原作抄訳版は読んだことがある、完訳版は未履修、映画はフランス語の授業の際に途中まで見たことがあるんですがどのバージョンのものかは覚えてないです。歌わないやつってことしか覚えてない。誰かこのバージョンだよ!って分かる人いたら教えてほしい。その映画、ゴルボー屋敷の攻防のところまでしか見てないので続きが見たくて……。
■楽曲のパワーがすごい!
やっぱりこれに尽きます。
セリフまで全部曲に乗せて作られた、オペラ的な部分も強い作品だからこそ……という部分はあるんですが、とにかく曲を聴いているだけで感情が一緒に動かされるし、来てほしいところに来てほしい曲が来てくれる快感がすごい。
一番好きなのは「独白」から「一日の終わりに」にかけてのつなぎの部分で、あの「生まれ変わるのだ」まで一気に盛り上がってからの思いっきりバーン!と入るオーケストラの迫力、舞台に映し出される「Les Miserables」の文字、そしてそこから場面転換します!とインストだけで伝えてくれる「一日の終わりに」の前奏……この場面の快感を感じただけで、「あ、チケット代の元取ったわ……」って思っちゃいましたね。
楽曲の素晴らしさで言うと、リフレインの使い方と歌詞のダブルミーニングも素晴らしい。
だってさ……バルジャンの独白とジャベールの自殺のシーンで同じメロディが使われてるのなんて……みんな好きなやつでしょ?そういうの……。
二人の対になる登場人物の世界が変わる瞬間、片方にとっては生まれ変わるきっかけの瞬間で、もう片方には世界から逃れることを選ぶ瞬間……そこで同じメロディを使ってくるのはかゆいところに手が届くというか、「そうそう!それが欲しかったんだよ!」を満たされているような心地よさがある。
歌詞のダブルミーニングで最初におおっ!と感動したのは「下向け」のリフレインで意味が変わる箇所。最初は看守と目を合わせるな、といった意味もあり、どこかで自分たちはずっと下を見て生きていくしかないんだという諦めも感じて。一方でパリの街で出てくる「下向け」には、格差社会のフランスで「上」側にいる人たちに対して、足元にいる困窮している人々のことを見ろ、と警告するような意味合いが込められているように感じて、たった4文字の言葉なのにシンプルな言葉の中に全く違う意味を与えてくるのが上手いなぁ……と。
あと「砦の向こうに憧れの世界」の意味が民衆の時はバリケードの向こうの意味だったのがエピローグでは召された後の話になっていたので「現世に……現世に救いは無いんですか……!?」って勝手に辛くなってました。これはその時代の価値観や宗教観の違いなんでしょうけどね。でも明日を生きていくマリウスが、コゼットがその場面で手紙を読んだ後前を向いて笑っていてくれているから、悲劇的な部分の多かった物語だけれど見た後の気持ちとしてはこちらも明日に希望を持って終われる爽快感があり、悲しい気持ちのままで終わらなかったのがまた良かったです。
レミゼ見に行った日から作業用BGMがしばらくずっとレミゼになるくらいには楽曲の持つパワーにはまり込んでました。あ、今日「『レ・ミゼラブル』をつくった男たち」を読んだんですよ。これ、あの楽曲たちがどうやって作られてきたのか……といった部分も多く語られていて面白かった。またその話もしたいですねぇ。
■これはみんなハマるわ……ポイントが多い
レミゼにハマっている人をTwitterで観測することはこれまでも多々あったんですが、なるほどこれはハマるわけだ、と思うポイントが多かった。
まずは先ほど挙げた楽曲の良さという点。
それから複数人キャストの違いや、組み合わせが多いことによって起こる生のやり取りから伝わるものの違い。このそれぞれのパターンを見てみたい!という動機だけでも複数回見に行きたくなる理由になりうる。
そしてなにより「目が足りない!」という感覚。
特にカフェや砦のシーンにおいて顕著なのですが、あのシーンって本筋のことを話しているキャストを見たいのはもちろんなんですけど、本筋以外のところで何かアクションを起こしている学生たちが何をしているか見たくなってしまう瞬間があるんですよね。テニミュでいうベンチワークみたいなもので、本筋も見たいけどそっちも見たい!目が足りない!もっと見てみたい!って思ってしまう。
他にもレミゼにおいてユニークな「バイト制度」も目が足りない現象に寄与していて、プリンシパルの役者たちも自分が出てない場面では農民だったり囚人だったりはたまた結婚式の給仕だったりで登場していて、しかも時々トンチキな動きをしている輩もいるため(給仕のことです)2度見ただけではまだ見尽くせてない部分も多いです。目があと10個は欲しい。
なるほどね、これは何回も見に行く人がいるわけだ。納得。
相葉アンジョと他に気になったキャストの話
相葉アンジョの話に移ります。本題です。
と、言いたいところですが、ほとんど作品のパワーに圧倒されつづけてしまったのと、かっこいい推しを見ているとすべての感想が記憶から飛ぶ現象があり、全然言語化できる気がしないです。
1度目ではどこで推しが出てくるのか探して見てるだけで精一杯だったのですが、とにかくまず立ち姿とオーラがすごく良い。演じているのは全部同じ相葉さんだと分かってはいるんですけど、本人のふわふわ~っとした部分や可愛らしさ(?)がそのまま振る舞いにでているバイトの時とは違い、声や歌だけでなく表情、立ち姿、振る舞いの端々から精悍で強いリーダーとしてのオーラがにじみ出ている。理屈ではこの作品に出てくるアンジョルラスとバイト役たちを同じ人間が演じていることは理解しているんですけど、脳が同一人物だと認識してくれない。理屈じゃない……。
立ち姿で言うと、背中が強そうでとても良かった。それまでの場面で背中が強そうに見えるからこそ、BHHでの動揺も表情を見なくても背中を見るだけで伝わってくる。
そして声の太さと響きにびっくり。特に指示を出す時の声の太さ、あんな声聞くの初めてでびっくりした。今まで見た中でいうなら、青春アドベンチャーでアル=ディーブの声を聞いた時のびっくりに近いかもしれない。あの時も「えっ、こんな屈強な偉丈夫みたいな声でるんですか!?」って驚いたんですよね。
他のアンジョルラスを見ていないので比較することはできないんですが、相葉アンジョを見る限りで言うと、あのアンジョはいい意味で青二才で、見えていないものがまだ多いからただ希望を信じてキラキラ輝いていられるんじゃないかと思いました。だからものすごく危うい。希望しか見えていないから強く輝いていられるのに、その輝きに周りが魅入られついていってしまう。あの砦の敗因、相葉アンジョが「市民は来ない」という可能性を見ていなかったところにあるんじゃないか……(そりゃ考えてはいたと思うけど、そうなる未来は全く見えていなかった)と感じました。だからより悲劇的というか、若くて未熟ゆえの失敗の代償が死なんて大きすぎる……生きていたら、次はこうしようって振り返ることもできただろうに……って気持ちになりました。
そして噂のバリケード落ち、噂に聞いていた通り、体幹が強すぎてセルフスローモーションだった。あの体制でどうやって滞空時間を保っているのかよく分からない。よくわかんないけど体幹がすげぇことだけは分かる。
落ちる直前に天に向かって手を伸ばすけど、そのままあっけなく落ちていくところまでしっかり見えました。レポによると、学生たちの中には落ちていくアンジョに手を伸ばしていた人もいたみたいですね。アンジョの望みは天に届かなかったし、伸ばした手はアンジョに届かない……。
相葉さん、声にとても特徴があるから何役の時でも「相葉さんの声だな」っていうのはめちゃめちゃ認識するんですけど(いい意味です!!)一方で手足が長くすらっとした体躯も特徴的な物ながら、立ち振る舞いや雰囲気の面では驚くほど演じる役によって変えてくるよな~と思う部分があり、おそらく体をどう使うと観客からどう見えるのかを分かっているんだろうな、と思います。表情についても然り。
覚えてること全部書いてるのでちょっとまとまりがなく話があっちこっちしちゃうんですが、個人的にすごく印象的だったのはエポニーヌの死をちゃんと悲しんで悼んでくれていたこと。原作アンジョって例えばマブーフ氏の死とかがそうなんだけど、砦での犠牲を周りを鼓舞するために使う側面があるじゃないですか。でもこのアンジョが「彼女がこの砦の最初の死者だ」的なことをいう場面、私には決してそれを使って周りを鼓舞しようという風には見えなくて、一人の少女が亡くなったことを悲しんでいるように見えたので、悲しみも痛みも真正面から受けて立っているリーダー、いいなぁと。
(ところで急に質問なんですけど、「明日は裁きの日」って相葉アンジョ以外のアンジョも歌ってるんですか?ちょっと知りたい。)
アンジョ以外のキャストで特に好きだな……となったのが内藤マリウス。
内藤マリウスくんは……かわいい。抄訳版原作読んだ時マリウスのこと好きじゃなかったんですけど(普通にストーカーじゃん怖い……って思ってた)内藤マリウスくんは、そうかそうか悪気はないんだもんな……みたいな気持ちにさせられてしまう。いや、悪気がないほうがタチ悪いことは分かってるんですけどね!?
とにかく目の前のことに純粋で、まだまだ見えている世界は狭いけれど悪意がない、そして一生懸命。だからそんな彼が恋を知り、盲目になっていたことで気が付かなかったエポニーヌの思いを知って彼女を看取り、友人たちが散っていった中で一人残され、バルジャンの真実を知り……そうやって移り変わる状況に翻弄されてきた彼が、最後にコゼットの手を引いてバルジャンの元へ向かう選択をし、行動を起こしたところにマリウスの成長が見えた気がして、内藤マリウスのおかげでマリウスをもう一人の主人公としてみることができたような感覚でした。
以上。本当に書きたいこと書きなぐりました!の文章なのでまとまりもクソもないんですが、まとめるととにかくレミゼ楽しかったし、ここから派生して他のメディアミックスに手を出してみたり、もう一回フランス史を復習してみたり、英語歌詞との違いを見て見たり……と色々と世界を広げてみてる今すごく楽しいです。
こういった状況下ではありますが、最後まで無事上演できることを祈りつつ、このあたりで終わりたいと思います。
新テニミュ テニミュの箱庭から踏み出した『中学生』達への試練
「5番コートは鬼以外中学生で埋まる」
先日、ロミオ&ジュリエットのキャストが発表された時、脳裏に浮かんだのは新テニミュ劇中のセリフだった。あの役も、この役も、テニミュ出身の役者。そういえば一昨年のFNS歌謡祭のミュージカル特集もテニミュ出身者が多くて、「実質テニミュ同窓会」と言われていた気がする。テニミュ出身の役者たちがどんどん進出していく。5番コートが鬼以外”中学生”で埋まる。
私は新テニミュにおける中学生を『テニミュという箱庭の世界から一歩出た俳優たち』の二重写しとして捉えている。新テニミュは中学生・高校生・コーチというキャラの年齢の階層を、そのまま新人俳優・経験のある中堅・ベテランという役者のキャリアとしての階層に当てはめているため、「今まで中学生同士で戦っていたキャラクターたちがより広い世界で強敵たちと出会う」という「新テニスの王子様」の物語をそのままメタ構造として解釈できると考えているからだ。そういった新テニミュの構造的な面白さについて今までツイッター上で少しずつ吐き出していたのをせっかくなのでまとめて言語化してしまいたいと思い、この記事を書いた。
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現代能楽集Ⅹ 『幸福論』観劇レポ(ネタバレあり)
見てきました。劇場に足を運ぶのはなんと1年ぶりでごわす。
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ここからはネタバレ含め感想を書いていきます
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